Developers Summit 2018 Summer に行ってきました!

こんにちは、初めまして! あるときはサーバサイドエンジニア、あるときはバックオフィサー、甘いものに目がないタイプのかとうです。メイン業務はWebAPI開発です。 多分血管には砂糖水が循環しています。

毎年、年に数回開催されるDevelopers Summit(通称:デブサミ)。 関東では年に2回、夏と冬に開催されます。


今回の会場は、御茶ノ水ソラシティさん内のカンファレンスセンター、ソラシティカンファレンスセンター。 JR御茶ノ水駅からも東京メトロ新御茶ノ水駅からも目と鼻の先!

緑がたくさんのオープンスペースがあり素敵でした! 美味しそうな飲食店さんもたくさんあったので、今度ぜひご飯を食べに伺いたいです。


Developers Summit 2018 Summer のテーマは、『データが拡張する人や社会、これからのエンジニアの道標』。データエンジニアリングや機械学習、AIに関するセッションが多数ありました。

私の本業とはあまり関係ないですが、日頃から「このデータが使えたら面白そうだな」、「このデータを集めればこんなことに使えたりしないだろうか!」など、ほそぼそと考えていることが多いので、データ利活用の分野にはとっても興味があります!

3つのセッションを聞いてまいりました!

とあるマーケティング部隊とデータエンジニアのデータドリブンへの道

概要

Webエンジニアのスピーカーが経験した事例紹介でした。興味深かったのは2つ。

1つ目はスピーカー自身がデータエンジニアになるまでの経験談。
データベースの寿命はアプリケーションの寿命よりも長い。寿命が長いからこそ、新しい技術に挑戦するときに「どう上手く失敗するか」が重要で、撤退条件を予め定めた上で、プロトタイプをすばやく作って検証を行っているそうです。

2つ目は非エンジニアで構成された組織が、エンジニアがいる組織へ転進を遂げた事例。
日本では現状、データサイエンティストに求められるスキルセットを網羅する人材はそれほど存在しないそうです。
そこで、チームとして「ビジネス」「サイエンス」「エンジニアリング」の各領域の知識を持ち寄り、チームとしてのデータサイエンティスト体制を構築。非エンジニアとエンジニアのコミュニケーションを円滑にするために、共通言語を増やし、認識の齟齬がないようにしたそうです。

所感

データベースの特徴は寿命が長いところ。そのため、システムの柔軟性はデータエンジニアの方がより考えなければならないというのは、なるほどなぁと思いました。

Webアプリでも、キャッシュやセッションデータなど寿命を意識する必要があるデータはもちろんさまざま存在します。けれど、有効期限を意識しないで良いようなデータがたくさん存在するんです。サーバサイドエンジニアの私には、寿命の長短を気にかけながら開発を進めることはあまりないため、興味深いです。 「どう上手く失敗するか」という点は効果測定を重視し、ウォーターフォールで1年後のKPIを考えてガチガチにプロジェクトを進めるよりも、アジャイルで随時検証しながらプロジェクトをまわす必要があるというお話にも合点がいきました。

組織の転進の事例紹介で興味深かったのは、体制を柔軟に作ったところです。

「フルスタックなデータサイエンティストが全てを解決してくれる」ではなく、「それぞれの知識を持った人が集まって、歩み寄りながらプロジェクトを回していくことが必要」というのはデータエンジニア以外にもとても大切なことだなと思いました。

加速するビッグデータ社会〜Yahoo! JAPANにおけるデータ利活用の事例とエンジニアの歩み〜

概要

Yahoo! JAPANさんの2012年から2018年現在までの、レコメンドロジック変遷のお話でした。 2012年当時はレコメンドロジックを意識せず実装。実行の際は、他チームから提供されたサービス名とスコアの一覧を返却するレコメンドAPIを使っていたそうです。

そのスタート地点から、特定条件の考慮ができるフルスクラッチ関数を開発。現在では、「Yahoo! JAPAN」アプリのPUSH通知に関する3つの機能を支える構造を開発するに至ったというのが印象的でした。1つ目はワードベクトルを活用したレコメンド機能、2つ目はPUSH通知タイミングの最適化、3つ目は位置情報を活用した情報発信機能だそうです。

スライドはこちら
加速するビッグデータ社会〜Yahoo! JAPANにおけるデータ利活用の事例とエンジニアの歩み〜 #devsumiB from Yahoo! JAPAN デベロッパーネットワーク

所感

「提供されたものを使うだけ」から自分たちが開発するために機械学習まで習得。そうして、サービスの幅を広げたというのは本当に素晴らしい話だなと思いました。

さらに、「バックエンドエンジニアとデータサイエンティストでお互い必要な知識を共有し、協業することが大切」というコメントがとても印象的でした。

1セッション目でもありましたが、フルスタックなデータサイエンティストがいるとか、フルスタックなデータサイエンティストを目指すというような方向ではないんです。共通言語で物事を語るためには、共通のスキルセットがあるのが近道で、バックエンドエンジニアが機械学習の知識を得ることが近道だったそうです。

パーソルキャリアさんのセッションでも「チームとしてのデータサイエンティスト」と言っていたので、各分野の担当を集めることでチームとして新しいことにチャレンジできるのは面白いと思いました。

また、こちらはランチセッションだったので、軽食としてサンドイッチとお茶を頂きました。 ベーカリー風月さんのおいしいサンドイッチと伊藤園さんのおーいお茶、ご馳走様でした!

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「教えて!goo」3000万件のQAデータから、世界初の長文生成AIが生まれるまで~AIによる恋愛相談の裏側~

概要

タイトルのとおり、教えて!gooで恋愛の質問に回答するAIの内部にせまるお話でした。

所感

1問1答の質問に回答するAIは最近かなり見かけるようになってきましたが、恋愛相談という人によって質問も回答も異なるジャンルで、AIが回答するというのとても刺激的でした。 しかも、ベストアンサーの取得率が一般ユーザーと大きな差がないんだそうです!驚きでした。

ほかにもキャラクター情報をAIエンジンで学習することで「キャラクターAI」を作る話も聞くことができました。こちらもとても興味深かったです。

まとめ

私は普段の業務では直接的にデータエンジニアリングの領域にたずさわっているわけではありません。でも、今回はさまざまな事例と実績を聞くことができ、普段の開発業務に生かせそうなヒントが多数ありました。手始めに、Yahoo! JAPANさんのセッションで教えていただいた「バックエンドエンジニアからデータサイエンティストに歩み寄る初級編」の下記3点を実践しようと思います!

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※ 8/24追記 : パーソルキャリアさんのセッション内容にあたる箇所を一部修正しました。


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かとう
2013年に新卒として入社。使用言語はPHP、node.jsなど。3連休があれば旅に出たい放浪系エンジニア。燃料はシナモンと糖分。