こんにちは。会員・高級店サービス開発グループリーダーの岡本です。
10年前に初めてぐるなびに入社してから一度転職し出戻りをしたという、一風変わった経歴を持っています。今、転職や出戻りを考えているエンジニアの皆さんに少しでも参考になるよう、僕の経験をお話してみたいと思います。
現在までの簡単な経歴
これまで以下のような経歴を辿ってきました。
- 1社目…SI(システムインテグレータ)企業:アプリケーションエンジニア
- 2社目…Webサービスなどを受託制作するベンチャー企業:アプリケーションエンジニア・マネージャー
- 3社目…ぐるなび:アプリケーションエンジニア・マネージャー
- 4社目…リサーチ企業:アプリケーションエンジニア/プロジェクトリーダー
- 5社目(現職)…ぐるなび
はじめてぐるなびに入社したのは今から10年ほど前。2014年に一度退社し、去年の11月にまたぐるなびに戻ってきました。転職、出戻りと2回無茶しましたが、今はプレーヤー、マネージャーの両視点からぐるなびをもっと良くしていこうと日々奮闘しています。
ぐるなびを一度辞めるまでに感じた仕事に対する想いや、他会社と比べて気付いたことなどを振り返ります。
1回目の入社ではプレイングマネージャーを志す
最初にぐるなびにジョインしたのは30代のころ。現場でいろいろなサービスを立ち上げて知識を吸収し、ゆくゆくはマネージャー業務も平行しながらサービスに携わりたいと考えていました。いわゆる、プレイングマネージャーを目指していたんです。
なお、辞める直前は飲食店の販促のためにぐるなび会員へメールを配信するシステムなどを担当していました。
3年同じ仕事をして、飽きてしまった
転職を考えた当時を思い返してみると、たぶん仕事に飽きていたんでしょう(※1)。当たり前のことですが、サービスのシステムを一番良く知っているのは、システムを立ち上げたその人自身。開発初期から関わるほど、その人抜きでは改修ができなくなってくる。あまりジョブローテーションをしていなかったからか、長く在籍するほど自分が見なければいけない業務が増えていきました。
同じチームに情報を共有しても、どうしても割り振りできるリソースに限りがあります。それなら自分で手を動かしたほうが早い。新しいことにどっぷり浸かれない、と感じてしまっていたんでしょうね。
多くの人は3年間同じことをやっていると飽きてしまうもの。気分転換じゃないですけど、新しいことにチャレンジするために1回リセットしてみようという気持ちが強くなりました。
(※1)現在は相談次第で異動も可能になっています
リサーチ企業に転職
ぐるなびを辞めて次に選んだのは、とあるリサーチ企業。僕より先に知り合いが入社していて、ちょうど転職したいと考えていたタイミングで「こっちに来ないか?」と声をかけてくれたんです。ベンチャーだったこともあり、プロジェクトが動くスピードがより速そうだと期待し、入社を決めました。
入社後に担当したのは、会員向けのアンケートをメール配信し回答を回収・集計したのち、アンケート結果をクライアントさんに納品するシステムと、Web上でアンケートフォームを作るCMS的な機能でした。
期待して入社したものの自分には合わなかった
スピード感に期待して入社したベンチャー系の企業でしたが、スピード感は期待を超えるものではありませんでした。たとえば、検討を重ねて進み出した開発でも、事業方針の転換などでプロジェクトが見直しされます。場合によっては、そのまま中止となることもありました。
個人の裁量で動ける範囲も想定より狭いように感じてしまったことも原因です。「もっと自分に合った環境がある」と意気込み飛び出したものの、入社した企業は自分には合っていないように思いました。自分が裁量を持って働けていたぐるなびのほうが合っていたのかもしれないと思うことが増えていきました。
転職を決意し志望度の高かったぐるなびへ連絡
入社から1年ちょっとという短い期間でしたが、再び転職活動をはじめました。他企業への転職も考え、候補を用意。そのなかで一番志望度の高かったぐるなびからアクションを起こすことにしました。
セクション長に連絡する
まずは、ぐるなびの今のセクション長(※2)と人事のグループ長(※3)に直接メールをすることに。わだかまりを残さずに会社を去ったものの、やっぱり出戻り。気後れもあり「今さらで申し訳ないのですが……」という具合に連絡をしました。ちょうど夏季休暇の時期ということもあり、しばらく連絡が届かなくなり、不安なまま8月を過ごしていました。
(※2)セクション長は次長層に近い役職を指します
(※3)グループ長は課長層に近い役職を指します
立場にこだわらず1からキャリアを築くことを覚悟
やがてお盆休み明けに連絡が来て、8月末の面接まではスピーディに進行。面談では、辞める手前から自分が考えていたことやぐるなびに戻りたいと思った経緯を部門長と元上司の2人に説明をしました。
部門長からは「戻ってくるなら戻ってくるなりの覚悟を見せないと駄目だよ」と言われました。ただ、面接を申し込んだ時点で、立場にこだわらずに1から積み上げていこう、会社や周囲が望むことならなんでもやろう、といった覚悟を抱いていたんです。
担当者から案件を任されればそれを遂行するし、チームをうまく活かせというならリーダーとしてチームを引っ張っていく。チームから外れてプロジェクトを担当することになれば周りを巻き込みながら進めていく。必要とされるすべての役割をこなそうと意気込んでいました。
チームで難題を乗り切って、リリースできたときがやっぱり嬉しい
今は、ぐるなび会員を増やすために他企業との連携策を企画・実施しています。例えばぐるなびポイントの活用施策。2016年の8月に、ぐるなびポイントをAmazonギフト券に交換できるサービスをチームでリリース。他にはぐるなびポイントを他社ポイントに変えられるというサービスなども取り扱っています。ぐるなび会員向けの施策を中心としたシステムの開発に携わっています。
前にぐるなびにいたときもそうですが、やっぱり色んな人と関わって物を作っていくところが大変でもあり、面白いと再確認しました。多くの人が関わると必ず問題が発生しますが、それでも締め切りまでにプロジェクトを終わらせなければいけません。難題を上手く乗り切ってリリースし、お客さんからの反響も大きいと「やって良かった」と思いますね。
入社後のギャップは感じなかった
退社してから戻るまで、1年4ヶ月経っていました。新しいメンバーが増えたなという印象がありますし、環境の面でも変わったところがあって最初は戸惑いました。障害連絡用にチャットワーク(※4)が導入されていたり、社内でソース管理の新しい環境ができていたり……とはいえ、そこまでの大きなギャップは感じませんでした。
(※4)2017年3月現在ではSlackに統一されています
「出戻り」も、1つの選択肢だと知ってほしい
1度会社を辞めた原因になったのは、社歴が長いほど新しいことができなくなるということ。しかし今はマネジメントで変えていけるのかなと思っています。
最近では上長と、半年先にどういう組織にしようかとよく話しています。上長が野球好きなので「4番バッターがたくさんいるより、1番打者がいっぱいいたほうがいいよね」や「自分たちをポジションに置くなら、先発じゃなくて抑えの投手だね」など、野球に例えてチーム作りの戦略を立てています。
僕が感じていた3年同じことをやると飽きるという現象は上長も思うところがあるそうです。ぐるなびの中にもいろいろなグループがあって、グループの中にあるチーム単位でも、密に担当しているサービスが違います。そのため、ちょっとずつグループ内で配置変えをしてみようかとも話しています。
50歳近くでも、開発現場にいられる会社にしたい
最初にぐるなびを辞めた理由は、リセットして新しいことをしたいという想いからでした。
同世代のエンジニアを見ると、自分と同じようにマネジメントしながらも現場に近い仕事をやってきた人は、そう多くないようです。しかし、僕のような少し特殊なキャリアを持っている人間が情報を発信するからこそ「こんな働き方もある」というロールモデルになれるんじゃないかと思っています。40歳を超えたらマネージャーにならないといけない訳じゃない。50歳近くになっても現場で仕事ができるんだよ、ということを周りに教えてあげたいです。これからの数年間もプレイングマネージャーとして貢献し続ける僕の姿を見せることで、若手の人がキャリア設計をする際、僕のようなキャリアも選択肢の1つにしてくれるといいなと思います。
とはいえ、10年後くらいには、全員がマネージャーをやらなくてもいい時代が来るんじゃないかと思っています。あるプロジェクトではマネージャー、次のプロジェクトではプログラマーとしてやります、という柔軟な姿勢が求められるのではないでしょうか。
そういう世の中になると嬉しいですし、ぐるなびで実現できたらいいなと思います。
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