初めまして。新卒2年目、特集・関連サービス開発グループの三浦です。
入社して以来ぐるなびまとめの開発に携わり、HTTPS化対応などを行いました。現在はぐるなび特集の開発を担当しています。
先日、社内LT大会(ぐるなびLT大会)に登壇しました。人生初のLT大会登壇でした。
今回は登壇決定から準備、本番当日までの流れと、実際に発表したときの様子や感想をまとめてみます。本記事を読まれた方が「初心者だけどLT大会に登壇したい!」と思っていただけましたら幸いです。
ぐるなびLT大会とは?
ぐるなびLT大会とは、3ヶ月に1度行われる社内開発者向けのLT大会です。
毎回お題を設け、そのお題に合う内容のLTを5分程度で行います。今回のお題は季節・時期もの(例「出会い」「新年度」「新機能」など)。参加人数は登壇者8名、聴講者約70名でした。
参加しようと思ったきっかけ
私が登壇者に立候補した理由は以下の5つです。
- アウトプットに苦手意識があったため、LT登壇を通じて少しでも克服したかった
- 学んだことがしっかりアウトプットできるよう、質の高いインプットを行いたい
- 社外の勉強会(LT大会)で登壇している方を見て「自分もやってみたい」という好奇心が生まれた
- 社内LT大会なら参加のハードルも低く、ミスをしても落ち込み具合が少ない
- 新卒2年目であるため、先輩方に自分を知って欲しい
楽しんでもらえるネタを探す
ここからは登壇準備〜本番当日までの話をします。登壇が決まってからは意識してネタを探しました。
ネタを選ぶうえで最も重要視したのは、聴講者に楽しんでもらうこと。そのためトレンドの技術・モノを使い、新卒1年目の後輩やプログラミングがあまり得意ではないという方にもわかりやすく、かつ盛り上がるネタを選ぼうと思ったのです。
「簡単にデモができる技術・モノを使う」ことも意識しました。人前で話すことが不得手という理由もありますが、私の登壇順は7番目。聴き疲れている聴講者の方にも、デモを見て楽しんでほしいと考えました。
あわせて社内LT大会ということを加味し、ぐるなびのAPIを使うなど「社内っぽさ」を出せるよう心がけました。
私は日頃、個人のSlackにtech_memoというチャンネルを立てて、気になった技術・モノを投稿しています。ネタ探しで非常に役立ちました
ストーリー構成を決める
比較検討した結果、AR.js、Amazon Dash Button、LINE BOTの3つを「今年触りたい技術」として紹介することに決定。ネタを決めたあとはストーリーの構成を立てます。
- 「こういった技術・モノがあるよ」という技術紹介にする
- デモを中心にする
- 紹介する技術・モノの概要を簡潔に説明し、技術的な話は最小限にとどめる
この3点を意識したところ、ストーリー構成は以下のようになりました。
- はじめに
- 自己紹介
- アジェンダ
- 技術・モノについて
- 技術・モノの軽い概要
- デモ内容の説明
- デモ
- おわりに
- まとめ
発表時間は5分間。1.と3.を合わせて1分30秒、2.で取り上げる「技術・モノ」は各1分×3つ=合計3分、の計4分30秒を想定しました。残った30秒はデモが上手くいかず、時間がかかってしまったときを想定し、余裕を持たせています。
スライドを作成する
とにかくシンプルで見やすいスライドにしました。意識したのは以下の4つ。
1. 文字数を少なくする
スライドの文字情報が多いと、聴講者に「スライドを読ませて」しまいます。表現を簡潔にするとともに、体言止めに統一しました。スライドは発表のための道具ですので、話し言葉にそろえる必要はありません。とはいえ文字だけだと、スライド全体が味気なくなりがちですので適宜図やロゴをはさみました。
2. 1ページのテキストの色は2色までにし、好きな色を使う
1スライドでいろんな色を使うと視点が泳いでしまいます。1スライドのテキストの色は2色以下とし、背景色を含め3色までにとどめました。また、自分の好きなオレンジ色を使い、スライド作成のモチベーションを上げました。
3. フォントサイズを揃え、改行に気を配る
文字を大きめにし、後ろの席の人でも見えるよう心がけました。フォントサイズは8の倍数に指定。ページタイトルを112、本文72にしました(Keynote利用)。
8の倍数にするメリットは下記のページで詳しく説明されています。
8の倍数の方が、5の倍数よりも割り切りやすいため、デザイン上で端数が出にくいです。これは便利だった点です。例えばコンテンツエリアを余白を入れつつ複数に分割するようなとき、5の倍数基準だとわりとすぐに小数点になってしまったりしますが、そのような端数が出にくいです。
あわせて聴講者が「ストレスを感じないか」を意識。文章は3行以下にし、改行位置に気を配りました。文章の途中で改行を入れると非常に気持ち悪くなります。
4. 必要以上の装飾は避ける
私は発表に慣れていないためアニメーションも避けました。アニメーションに懲りだすと、制作時間を多くかけてしまい、他のスライド作成ひいては発表練習がおろそかになってしまうかなと思ったためです。登壇中にアニメーションを進めすぎて、スライドを行ったり来たりするミスを避けました。
完成したスライドはこちらです。
本番環境に近づけて発表の練習をする
スライド完成後は練習を行いました。練習を始めたのは登壇5日前、ラストスパートです。
本番の環境に近づけるため立って練習をしていました。立って背筋を伸ばすと、練習でも多少緊張します。また「○分経った」という時間感覚を掴むために、プレゼンタイマーアプリを活用していました。
00:00から1秒ずつカウントアップしていくアプリで、1鈴、2鈴、3鈴の時間を設定できます
プレゼンテーションソフトにある発表者ツール(経過時間やスライド、次のスライドが 閲覧できる機能)は使いませんでした。登壇時にPC画面ばかり見てしまって、下を向いて発表するのを避けたかったのです。
また、本番ではネットワークトラブルの可能性もあります。「自宅ではできていたのに……」という失敗をしたくなかったため、デモの練習は自宅と会社の2箇所で実施。スクリーンの接続トラブルも考え、練習時でも毎回スクリーンに接続していました。
いよいよLT大会当日
発表直前の準備
発表前日と当日の準備も忘れてはいけません。
前日
- 複数箇所に発表資料を置いておく
- 自分のPCの調子が悪くなった場合に対応するため
- PC、オンラインストレージ(2箇所)、計3箇所にスライドを保存
当日
- プロジェクターとの接続確認を行う
- デモの動作確認を十分に行う
- 水をこまめに飲んでおく
- 発表していると口が渇くので事前に補給しておくため
- 緊張を和らげる効果もあると思った
- 周りの人とお話をする
- 緊張を和らげるため、内容はなんでも構わない
発表が終わるまでずっと緊張していた
発表前はかなり緊張していました。自分でわかるほど心拍数も高く、ドキドキしていました。同期とお話をしていたのですが、水をガブガブ飲んでいたので「大丈夫かよ(笑)」と心配されたほどです……
発表が始まってからも緊張は解けませんでした。スマホのカメラを使うデモがあったのですが、緊張のあまり手がとても震え、練習通りに進められませんでした。発表中に小型マウスを持って発表したのですが、1つデモを行なった後に存在を忘れてしまい、途中からはPCの十字キーでスライドを進めていました(笑)。
時間内に発表を終え、デモも成功
緊張はしたものの、時間もきっちり守れて発表できましたし、デモもほぼ完璧にできたため、及第点だったかなと思います。
デモの最中は、聴講者の方が「わぁー」「おぉー」と盛り上げてくれます。そのおかげで、多少緊張も和らぎましたし、楽しみながら発表できました。しかし、デモを準備している時間は誰も声を発さないため、会場が静かになって緊張が増してしまいました。デモ直前にも話す内容を用意しておけばよかったと反省しています。
聴講者に私の緊張ぶりが伝わっていたのか、発表している最中にSlack上でエールを送ってくれていたようです。
結果
順位は4位でした。1位と6票差だったので、初めての割にはよかったのかなと感じました。 聴講者の方にも、「面白かった」、「わかりやすかった」、「参考にさせていただきます」という意見をいただけました!
技術的な話を求めていた聴講者には物足りない内容だったと思いますが、新卒1年目の後輩にも、プログラミングがあまり得意ではないという方にもわかりやすい内容にしたため、その効果が表れたのかなと思いました。
次回以降は1位も狙いたいです。
おわりに
LT登壇は、とにかくいい経験になりました。発表の準備を通じて、新しめの技術・モノに実際に触れられたためです。
これまでは「へぇ〜そうものがあるのか」と思うだけで終わっていました。しかしアウトプットする機会を設ければ、自分がインプットした知識をさらに落とし込めると改めて感じました。
次回もわかりやすさを意識しつつ、もっと技術的な内容に踏み込みたいです。社内LT大会でもう少し経験を積んで、その後社外LT大会にも登壇できたらと思います。