こんにちは!かとうです。
今回、私は様々なIDE・エディタを渡り歩いてきて、社内の愛用IDE・エディタランキングが気になったので、調査をしてみました!そして愛用者の皆さんに便利な設定や小技を教えてもらいました!
調査結果
一位はVisual Studio Code、僅差でPhpStorm、その後ろをVim等が追いかけるという結果になりました。
このランキング、回答者の所属チーム別で見ても顕著な偏りはありませんでした。同じチームでもやはり好きなものを選択しているようですね!
JetBrains製の有料エディタのPhpStormユーザが多い理由は、PHPで開発されたコンテンツが多いことや、会社でアカウント管理しているといった背景が影響している可能性も・・・?
ちなみに私はVimときどきサクラエディタ派です。
新人の時にVimからスタートして色々試してみましたが、結局最初のVimが自分に一番あっていたようで、現在はこれに落ち着いています。また、サクラエディタはExcelなどにフォーマットする場合は作業しやすいので活用しています。
各IDE・エディタへのこだわり
ここからは、1つ1つをもう少し詳しくご紹介していきます。
Visual Studio Code
Microsoft製でオープンソースのVisual Studio Code。Java・JavaScript/TypeScript・PythonではIntelliSenceという入力補完機能があります。
入力補完機能なら多くのIDEに備わっていますが、Visual Studio CodeのIntelliCodeプラグインは単純なアルファベット順の単語補完ではなく、書いているコードからどの関数が使われるかをAIが予測し、補完してくれるとか。
先頭一致で競合がたくさんある関数などではすごい効果を発揮しそうですね。IntelliCodeプラグインが存在しない時代に一時期使っていましたが、その補完のすごさを味わってみたくなりました。
愛用者の声はこちら。
── 愛用IDE/エディタとして選んだ理由を教えて下さい
- 安定動作
- アップデートが頻繁
- Microsoft製なので継続性に安心感がある
- Windows/Macで使える
- ターミナルが使いやすい
- 見た目がかっこいい
- 結構サクサク動く
- 多機能で他の無料IDEより動作が軽いと感じたから
- 拡張機能の適用が簡単
- 拡張機能によって人気キャラクターをエディタ上で召還できる
- 何もしなくてもGitコマンドが最初から使える
── 便利な設定・小技を教えて下さい
- GitLens という拡張を入れるとエディタ上に行単位で git log を参照できるので、前任の担当や該当コミットを探すのがとても簡単
- bracket-pair-colorizer-2、indent-rainbow、rainbow-csv という拡張機能を使うと、コードやCSVファイルが見やすくなる
- 設定ファイルを修正するだけで、エディタの様々なパーツを自分好みに簡単にカスタマイズできる
- markdownをサイドバイサイドでプレビューを見ながら記述できる
- Go to Defenition(F12)で宣言部にジャンプ
- AIによるコーディング支援が受けられる「IntelliCode」や、開発者間でリアルタイムに編集/デバッグ状況を共有できる「VS Live Share」などの拡張機能
- 拡張機能のSettings Syncを使うと、現在の設定や拡張機能を殆ど全て引っ越して使うことができるので PCが変わっても大丈夫
開発者間でのリアルタイム編集・デバッグ状況を共有できればリモートワークでのペアプロも捗りますね!
※当社のリモートワークの記事はこちら。ペアプロの記事はこちら。
PhpStorm(GoLand/PyCharm)
JetBrains製のIDE。有料ですが、TwigやBladeといったテンプレートのデバッグ機能や強力な静的解析など、その分機能もパワフル。また、各言語別にソフトウェアが提供されているため、言語に寄り添った機能が提供されています。
愛用者の声はこちら。
── 愛用IDE/エディタとして選んだ理由を教えて下さい
- 開発で使用している言語がPHPのため
- 関数ジャンプの精度が優れているように思う
- コード補完、ジャンプ、使用箇所の検索などの機能をはじめ、git連携やSFTPでの自動アップロード、DBツール、プラグインも充実していて、必要な機能がこれ1つでほぼ賄えていると思うから
- 充実した拡張機能に加え、シェアも高いのでだいたい自分の求める使い方が存在してるため
── 便利な設定・小技を教えて下さい
- Shift+Shiftでファイル検索ができるので飛びやすく便利
- gitflowの拡張機能を入れると、コマンド打たなくてもfeature/releaseブランチをよしなに操作できる
Vim(Vi)
いわずと知れたVim。Linux・Unix・Mac OSXユーザにとってはおなじみのテキストエディタですね。
vimrcという設定ファイルにカラースキームなどの設定を書くことでカスタマイズができます。言語別の辞書を用意して入力補完やプラグインを利用してカスタマイズしていくことが可能です。 もちろんプラグインなしでも、簡単なシンタックスチェックくらいはできちゃいます。
私がよく使う機能は置換とvimdiffです。置換はいつでも、Vim起動後に「:」+「↑」でそう遠くない履歴に登場します。
:%s/置換前/置換後/g
vimdiffは差分確認と修正がとってもお手軽です。指定したファイル分ペインが分割され、差分箇所がハイライト表示されます。いわゆるside-by-sideですね。diffを見ながら編集できちゃうのが便利です。
vimdiff file1 file2 file3...
愛用者の声はこちら。
── 愛用IDE/エディタとして選んだ理由を教えて下さい
- 大抵のOSでデフォルトで入ってるから
- Linuxを使い始めた時に触ったのがこれで、ずっと変えていない
- どんな環境でも使える、軽い
- デフォルトの機能をちゃんと使えるようになれば他のプラグインは要らないと思えるくらいコーディングできる
── 便利な設定・小技を教えて下さい
- 大量の行をまたいだ選択→置換が便利
多くのLinuxディストリビューションにバンドルされていて、基本的にどこでも使えるというのがポイントですね!個人的に社内で使っている人のvimrcに凄く興味があります。俺のvimrc選手権とかやりたいです。
Atom
Atomは、GitHub純正の無料で使えるマルチプラットフォームテキストエディタ。
GUIでポチポチとカラーテーマやtabstop、キーバインディングを設定していけるのはもちろんのこと、Atom専用のパッケージマネージャであるapmを使ってサードパーティ製のテーマや機能をインストールすることが出来ます。
apmってなんか聞き覚えがある響きですよね。そう、Node.jsのnpm。「apmはAtomのパッケージ用に最適化されたnpmラッパーとして考えることができる*1」とか。
愛用者の声はこちら。
── 愛用IDE/エディタとして選んだ理由を教えて下さい
- Electronが便利だから
- パッケージが豊富で楽しい
── 便利な設定・小技を教えて下さい
- パッケージマネージャが便利
- Google Chrome同様に「option + command + i」で開発者ツールが開きます(Mac)
なんと、提供されているパッケージは8000以上、カラーテーマも3000近い種類が提供されています(2019/07時点)。む、むげんのくみあわせ…!たくさん選べるって言われると惹かれちゃいます!
サクラエディタ
Windows向けの無料テキストエディタ。シンプルながら、覚えやすいショートカットキーと大量な行数があるファイルでもサクサク編集できます。
私も大量のテキストデータを扱いたい時や、ちょっとしたテキストを編集したい時に使っています。特にインフラ方面のチームで使っている方が多かったです!
愛用者の声はこちら。
── 愛用IDE/エディタとして選んだ理由を教えて下さい
- 社会人1年の頃から使用しているため、愛着がある
- 文字列操作が簡単
- 無料で軽い
- 複数テキストファイルのグレップ検索/置換が容易
- マクロが組める
- CSSの知識があれば自分好みのレイアウトカスタマイズが可能
- 矩形範囲選択が優秀
- 名前が好き
── 便利な設定・小技を教えて下さい
- Alt系の小技が便利(Alt + L 左端を詰める/Alt + R 右端を詰めるなどなど)
- Shift + F6で矩形選択
- Ctrl + Alt + Xで行を折りかえさない
- メニューバーから重複行の削除・ソートができる
- Ctrl+A(全体選択)→Alt +A(Sort Asc)→Alt +M(重複削除)
- Ctrl+Shift+M(キーマクロ開始)→なんらかの繰り返し操作→Ctrl+Shift+M(キーマクロ終了)→Ctrl+Shift+L(キーマクロ実行)
Eclipse
IBMが開発し、2001年にオープンソース化されたIDEであるEclipse。
現在は非営利団体のEclipse Foundationによってメンテナンスされています。Eclipseといえば私の中ではJavaというイメージが強いですが、他の言語向けにもDevelopment Toolが提供されています。
ぐるなびで使われることが多いPHP向けにも、Eclipse PHP Deveopment Tools(PDT)が提供されています。4.2 Juno、4.3 Keplerの時代に私もちょっと使ってました。IDEなので、関数の入力補完でも関数検索でも助かっていました。
愛用者の声はこちら。
── 愛用IDE/エディタとして選んだ理由を教えて下さい
Eclipseといえば、衛星だったり偉人だったり元素だったりのコードネームが切られていましたが、Photonを最後にコードネームが廃止され、年月がコードネームになりました。ちょっと寂しい。
CotEditer
Mac専用のテキストエディタであるCotEditor。こちらも無料で使えます。日本生まれのエディタなので、日本語化プラグインをダウンロードして・・・などの手順なしで日本語で使うことができます。軽快な動作ながら、もちろんシンタックスハイライトなどのエディタに必要な機能は揃っていると思います。
Emacs(GNU Emacs)
歴史が深いテキストエディタの一つ。チュートリアルで操作方法を試すことができるので初心者に優しいですね。
Vimとの大きな違いは、モードの切り替えがないことです。Org-modeという拡張機能によってTODO管理ができ、HTML等のフォーマットへのエクスポートもできます。最近のバージョンではパッケージ管理ツールが最初からバンドルされているとか。
愛用者の声はこちら。
── 便利な設定・小技を教えて下さい
- straight.elでパッケージ管理
- helm(補完や検索の統一的なインターフェイスを提供してくれるパッケージ)
Emacsは使ったことがなかったのでインストールしてみたところ、13種類のゲームが実装されていて衝撃でした!テキストエディタでゲームが出来るなんて他にあるんでしょうか。
まとめ
アンケートをとってみたら様々なIDE/エディタのこだわりを知ることができました!歴史があるものから近年登場したものまで、それぞれ進化を続けより便利になって来ているので、この機会に他のIDE/エディタを試してみたいなと思いました!
*1:https://github.com/atom/apm/blob/master/README.md2019/07/01 アクセス
*2:ER MasterはEclipse 4.3(Kepler)で開発を行っているようです。http://ermaster.sourceforge.net/index_ja.html 2019/07/01 アクセス